いわき市のショッピングセンターです。いわき市内の小売業者と平南開発が設立し1995(平成7)年10月26日に開業したショッピングセンターでした。
「鹿島ショッピングセンター」として開業、当時はダイエーを核店舗とし、専門店街「エブリア」が併設されていました。
しかしダイエーが本体の経営不振による店舗整理で2005(平成17)年11月30日で撤退、翌2006(平成18)年4月21日にダイエー跡地でヨークベニマルが開業し新たな核店舗となりました。
2018(平成30)年には県道48号を挟んだ北駐車場スペースの一部に新たなテナント棟が完成しています。

2024(令和6)年6月1日付 いわき民報の報道などによると、2018(平成30)年に地権者・大家だった平南開発の社長・園部嘉男が死去したことを期に分社化した平南ディベロップメント(その後平南ホールディングス合同会社)に権利が移り、さらに2022(令和4)年4月には福島県内外でパチンコ店つばめグループを経営する無関係の外資系投資会社 中原商事に買収されました。
2024(令和6)年4月1日にショッピングセンターの名前は専門店街の名前から「いわきエブリア」に改称され、そして契約を打ち切られた形になった元運営の鹿島ショッピングセンターは2024(令和6)年5月28日付で地裁いわき支部に破産申し立てに至ります。負債総額は約7億6,735万円でした。
鹿島ショッピングセンター(以下鹿島SC)は、大家(平南ホールディングス、以下平南HD)に支払う家賃とテナントからの家賃の利ざやを収益としていましたが、イオンモールいわき小名浜の出店に加えコロナ禍の影響もありテナントは減少を続け売上は激減。テナントが殆どないことから鹿島SCは平南HDに賃料の値下げを要求しましたが平南HDはこれを拒絶し協議は噛み合なかったとされます。しかしテナントに対する家賃を上げると少ないテナントが更に減ることから、鹿島SCは預けていた保証金(敷金)の返還を求めるも平南HDが難色を示し、弁護士を入れて協議を重ねても交渉はまとまらず、鹿島SCの体力が尽きて破産に至ったとのことです。
2024(令和6)年3月31日で鹿島SCとの賃貸借契約が終了しましたが平南HDとの明け渡しが解決しなかったため鹿島SCとテナントで解約が済んでいない店も残ったり、鹿島SCが運営から離れたことで一部店舗が閉店したことで、残った店舗は全盛期(70店舗)の3割に落ち込んだようです。
いわきエブリアへの転換後、残ったテナントは2025(令和7)年8月10日グランドオープン時に1階に集約されました。2階は現在、スーパースポーツゼビオやゲームセンターのGIGOなどのほかは空きスペースとなっています。