渋谷区役所に隣接して建てられている公会堂です。隣接する渋谷区役所および公園のシビルガーデンと合わせて渋谷区の区有地となっていますが、公式には互いに別の建造物として扱われているようです。

かつては区役所の北西に建てられており、現在「パークコート渋谷 ザ タワー」が建てられている付近にありました。
この旧公会堂は音楽堂として高く評価されていたほか、かつてのTBSの人気テレビ番組「8時だョ!全員集合」の公開録画会場としても使われていました。渋谷区で2,000人規模の会場という手頃さから国内外のコンサート会場として多用されており、そんな中で1987(昭和62)年12月24日にロックバンド「BOØWY」のコンサート中に氷室京介が突然の解散宣言をし、会場に入れなかったファンが暴動を起こして公会堂のガラスが割られるなどの事件が発生するなどもしていました。そんな公会堂も施設の老朽化のため、隣接する渋谷区役所とともに建て替えられることとなりました。
旧公会堂は2015(平成27)年10月4日に開催された沢田研二のコンサートライブを最後として一旦閉館、2015(平成27)年11月から旧庁舎・旧公会堂の解体が開始され、2016(平成28)年9月から新庁舎・新公会堂の新築工事が始まり、2019(令和元)年10月13日に開館しました。
建て替え費用を捻出するため、旧公会堂があった付近の北西部敷地約4,565㎡は所有権を渋谷区が保持したまま70年間の定期借地権を設定し、タワーマンション「パークコート渋谷 ザ タワー」などが建てられました。その対価で区役所と公会堂が建て替えられています。新庁舎と新公会堂の敷地面積は約7,853㎡に減りましたが、新庁舎は地上15階・地下2階となり延べ面積は約2割増加、新公会堂も小さくなりましたが2層から3層になり延べ面積は約2割増加して2,000席を維持しています。
旧公会堂の頃から命名権(ネーミングライツ)が広告会社の電通に売却されており、旧公会堂の頃にはサントリーが5年間を契約期間とし計4億2,000万円で命名権を取得し「渋谷C.C.Lemonホール(しぶやシーシーレモンホール)」」としていた頃がありました。新公会堂では芸能事務所アミューズ、LINE株式会社、渋谷公会堂時代の指定管理者であるパシフィックアートセンターによる団体「渋谷公会堂プロジェクトチーム」が指定管理者となっていて、そのうちのLINE株式会社が2019(令和元)年6月1日から2029(令和11)年3月31日までの約10年間、年額1億2000万円(税別)で命名権を取得し「LINE CUBE SHIBUYA」と命名、新公会堂は名前で2019(令和元)年10月13日に開館しています。