この店が餃子の王将の1号店です。

現在の4階建てのビルは2009(平成21)年9月24日竣工で比較的新しく、それ以前はここには大宮東映劇場という映画館があり、その横に入居する形で営業していました。当時はもちろん狭い店でしたが、ビルを建て替えてからは4階建てビルのうち1階から3階が店舗、4階が事務所となり格段に広くなりました。

開店から幾多の変遷を経て現在は王将フードサービスという会社になり、IR情報によると2025(令和7)年3月31日現在、直営店551店(うち海外2店)、フランチャイズ177店で合計728店舗を展開するに至っています。その歴史の全てが、京都のこの四条大宮から始まったのです。

ちなみに、看板の下に「1号店」のように何店目か書かれているのはこの店だけであり、また「創業昭和四十二年十二月二十五日 餃子の王将 発祥の地 竣工 平成二十一年九月二十四日」と記されたレリーフが壁に付けられています。

王将を屋号に含む店は他に「大阪王将」と「鹿児島王将」がありますがいずれも別の会社です。

大阪王将は創業者の親類が餃子の王将から暖簾分けされる形で大阪市都島区京橋に出店した餃子の王将が起源となりますが、後年、京都にも出店したことで「餃子の王将」の商標使用権を巡った裁判となり、1985(昭和60)年に「大阪王将」になることで和解しています。王将と名前は付いていますが餃子の王将とは何の関係もなく、イートアンドという別会社でありメニューも違います。

「鹿児島王将」は、餃子の王将という商標利用が許可されている唯一の別会社のチェーン店で、餃子の王将に鹿児島県内での出店を一任する、という協定が結ばれています。契約上は、鹿児島県のほか熊本県と宮崎県すなわち南九州一帯に出店可能となっているそうです。両県は出店一任協定がないので王将フードサービスの直営店またはFC店と競合する可能性があり、一時は熊本市や宮崎市に出店していたようですが撤退、現在は鹿児島県内のみに店舗があります。この鹿児島王将の起源は、稲盛和夫(京セラ創業者)の義弟が餃子の王将でアルバイトをしていて独立を希望、それを聞いた稲盛が餃子の王将の社長と掛け合って快諾を得て、実弟の稲盛豊実らとともに会社を設立して鹿児島市に餃子の王将 中町店を開店させたことに始まります。なお調査時点で鹿児島王将で電子マネーが使える店はないようです。